こどものころ、遠くまで友達とヤマグリを拾いにでかけたものです。私の収穫はいつも少なくて悲しい思いをしました。でもヤマグリは小さくてもとっても甘く、秋の香りがしました。

「風が吹いたら飛び降りるんだ!」クリの兄弟の話

2012年12月13日

OK_kuri.jpg

kuri.JPG

小学校1年生のとき、大きな書道展で『特選』をとった時のテキストの初めの部分が、
この「かぜがふいたら とびおりるんだ」でした。

kurinomi2.jpeg

学校の教室にひとり残って、先生の指導で幾日も練習しました。原稿用紙に鉛筆で 「かぜがふいたら・・・・」と一文字ずつゆっくり、ゆっくり、大きな文字で書きました。

その書道展の作品が自分の小学校へ廻ってきたときは、誇らしくてうれしく、今でもよく覚えています。次の年も特選でしたが、どんな文章だったか、そちらの記憶は全くありません。
(あとで母が残したものがありました。copyAkemiPicCompo3.JPGこちらだったようです。)


kurinoki5.jpg

このお話の続きは??

クリの兄弟は、クリのお父さんの声に励まされ、ある秋の風の強い晴れた日に、友達と一斉に地上にとびおりました。そして子どもたちに拾われ、喜んでもらったのです。
勇敢なクリの兄弟。自分の運命に逆らわず、だれかに喜んでもらえることがうれしくて、自分をはげまして行動するお話です。

 
kurinoki3.jpg

「白い花」メインページへ

 

 

夏の朝、そっと咲くうす青色のアサガオの花

2012年12月8日

OK_asagao.jpg

asagao2.jpg
夏でも、朝はまだ空気もひんやりとしていて、陽が昇る前から一斉に咲くアサガオは、夏の楽しみでした。

asagao3.jpg

青い花のアサガオが多くありましたが、中にはピンクや紫、そう、いろんな色と形の紫のアサガオも咲いていました。

夏の朝といえば、思い出すのは、夏休みの間なら着替えてラジオ体操、アサガオの「観察」、顔を洗って朝ごはん、その後は毎日必ずお茶を飲みに来る前の家のご主人の話を聞くともなく聞いたり・・・。

昼間は勉強やマンガ、近所の友達と遊んで・・、夕方は廊下の拭き掃除、お風呂の水の用意、夕ご飯、外でおいしいトウモロコシを焼いて食べたり、晴れた夜空の☆☆☆を見たりしました。「北斗七星」「北極星」「天の川」・・・、父が教えてくれました。

アサガオが咲く季節の思い出です。

 asagao4.jpg

「白い花」メインページへ

 

夏の庭はピンクの大輪のダリアがいっぱいでした。

 

2012年12月3日

OK_daria.jpg


何といっても大きかった。私の背よりもずっと高いところに豪華に、もっといえば豪快に咲いていました!

 

ダリアは花壇の中央部に相当な区画をもち、その中で一番本数が多いのがピンクの大輪のダリアでした。理由は簡単。花壇の管理者の母が「何といっても、このピンクが一番好き」と言ってたから。
そのピンクのダリアはとても強く、次々に花を付けるので、家中の花瓶にもそのピンクの大輪が切り花になり増殖し(?)夏は家の中も外もピンクのダリアでした。

そのほかにも、小ぶりの真紅のもの、中ぐらいの黄色のダリア、八重の花弁、もっとシンプルな涼しげなダリアなど、たくさん咲いていました。

花が大好きだった母が、額に大粒の汗を浮かべながら一生懸命手入れをしていました。その背中を思い出します。
</>

daria2.jpg
 
071.jpg

 

 

「白い花」メインページへ

 

夏、花壇の華、ユリたち・・

2012年12月2日

kurumayuri2.jpg

 kurumayuri4.jpg


私の家は東側に玄関があり、玄関側は樹木系が多く、花壇は家の西側にありました。

西側の日当たりは抜群で(抜群過ぎて)、夏になるといろいろな花がワラワラと大きく育ち、何が何だかわからなくなるのです。

その中で、やっぱり目立ったのが、オレンジ色/朱色が鮮やかなクルマユリでした。

OK_azumaichige.JPG

この花の魅力??

本来は野の花なので、その鮮やかさ、力強さが、あっけらかんとした田舎の夏の太陽と風景に良くマッチしていました。夏の花といえば、大輪のダリアとこの花を思い出します。
 OK_kurumayuri.jpg

「白い花」メインページへ

 

オダマキ、華麗さはないけど上品な・・

2012年12月2日

odamaki4.jpg


私がまだとても小さかった頃は、まだこの花は私の家にはありませんでした。

Odamaki10.JPG(左)光則寺で撮影(拡大して見てください。)

中学生か高校生のころ、母がどこかからこの「きれーーな、大好きな花」を手に入れ、大事に育てていました。最初は植木鉢に植えられ、室内で育てられていたように記憶しています。

大事な花は、庭の花壇ではなく、玄関の中の特別のスペースに”大事そう”に置かれていたものです。

OK_azumaichige.JPG

私が、どう思ったかですか??

「う~ン、この花のどこが美しいんだろう。どうってことのない普通の花だなァ」とずっと思っていました。でも、年齢を重ねるごとに、どこか奥ゆかしい、しかも強いこの花を見ると、その何とも言えない花の色・姿・ただずまいにいつも見入ってしまいます。

 
odamak_2.jpg

 

リンゴの花の咲くころ

2012年11月7日

 ringo.jpg

 OK_ringo.jpg


リンゴの花は、その実の華やかな紅とは対照的に、花も白く小さく、あまり気にも留められず咲いていました。


昔、庭の隅に細いリンゴの木が1本ありました。紅玉でしたが、あまり大きい実を付けることはありませんでした。それに、紅くなるのが待ち切れず、まだ青いのに食べていました。

後の日、リンゴの花の美しさと、かぐわしい香りに気付きました。

OK_azumaichige.JPG

私のいちばん好きなリンゴは何といっても紅玉。小さい頃、いも煮会の野原でみんなで食べた小さく堅く真赤な紅玉。その時の甘酸っぱい味と真っ青な空。ナナカマドがたわわに実る道を歩いた懐かしい秋の日が心に蘇ります。


「白い花」メインページへ

 

「雪解くる頃」

都会に出て一番感じたことは”春”がないこと。私にとっての”春”は雪解けの水とその音が、どこからともなく聞こえてくる、心弾む季節でした。

私の記憶のネコヤナギは、寒さに痛めつけられてとても小さく、つぼみもまばらなものでした。それでもネコヤナギは確実に春を知らせてくれました。

春は山から来るのでしょうか、それとも川のほとりから雪を解かして近づいて来ていたのでしょうか?

2024/3/9 追加:宮芳平「画文集」より

「雪解くる頃」1942-49