🌾47年の減反_令和の米騒動
2024年からスーパー等の店頭の米の値段が跳ね上がっている。あまり米を多く食べるわけではないので直接の痛みは感じないけど「何だ、この異常さは?」と疑問が湧く。日本の米は絶対量が不足しているのでは?と。
2025/5/30本気で読んだ記事2つ:百姓一揆 /「備蓄米」 6/14「老舗米穀商がみた米騒動」
2040年、恐怖の未来予想図 米が食べられなくなる日 落ち続ける生産力 「ミサイル買ってる場合か」毎日新聞2025/5/15
米が少ない。そして高い。スーパーの棚には、つい最近までさまざまな銘柄の米袋が彩り豊かに積まれていたのに、今はお寒い限りである。「お1人様1点限り」の張り紙はもう見慣れた。10年後、20年後、私たちは米を食べられるのか? 恐怖の「未来予想図」を考えた。
のっけから厳しい話をしなければならない。未来どころか、この夏の話である。
「夏には昨年以上の米不足に陥る可能性が高いんです」と暗い顔で切り出すのは、元農林水産官僚で東京大特任教授の鈴木宣弘さんである。 「4月末に農水省が発表した確報によると、3月末の民間の主食米の在庫は179万トンでした。これは『令和の米騒動』が始まった昨年の3月末よりさらに35万トンも少ないのです。日本の米の消費量は1カ月でざっくり60万トンですが……」 Full Text

記事の内容を表にしてみた。我ながらGood Idea! わかりやすい!
昨年の3月末民間の主食米の在庫 | 214万トン (179+35万トン) | |
今年3月末の民間の主食米の在庫 | 179万トン | 3月分しかない! |
日本の米の消費量は1カ月でざっくり60万トン | 60万トン*12月=720万トン |
24年産米の収穫量 | 679万トン | |
24.7月~25.6月の1年間の需要 | 674万トン | 需給はギリギリ |
昨年(23.7月~24.6月)需要実績 | 705万トン | |
今年の見込み | 705+ | 今年はさらに米が足りなくなる |
日本の米農家 | 「農林業センサス」20年 | |
1970年 | 466万戸 | |
2020年 | 70万戸 | 15%に |
基幹的農業従事者)の平均年齢は69歳で(置賜地方) 「多数(約9割)の小規模・高齢の米農家の離農が見込まれる」 |
2020年の 米農家の基幹的農業従事者 | 85万人 |
2040年の予測 〃 | 30万人 |
「米穀流通2040ビジョン」 | 35%に |
2040年の米の需要量(全米販) | 375万トン | |
〃 生産可能量 ( 〃 ) | 363万トン | -12万トン |
2040年の米の需要量(農水省) | 493万トン | -130万トン |

「備蓄米」では下がらないコメ価格 本気で下げる方法は一つ Full Text
なぜコメは高騰しているのか。昨年の夏から1年近く取材をしてきて、本当の答えが分かった気がする。
「コメを買ったことはありません。まさに売るほどあります」。農相だった江藤拓氏が5月半ば、大勢の人を前に平然と言い放った言葉だ。
育ち盛りの息子に「おかわり」をさせられないとうつむく母親。5キロ入りのコメを買えず、2キロ入りでしのごうとするお年寄り。学生におなかいっぱい食べさせたいがこれ以上は提供できない、と涙ぐむ食堂経営者……。
こうした一人一人の苦しみを、コメ行政のトップが我がこととして切実に感じていなかった。これこそが異常な米価が放置された本質的な原因だと言えよう。(短絡的すぎないか?)
今も続く減反政策 やめるしかない
そこまで踏み切る覚悟があるかは今後の注目ポイントになる。だが何をおいても、まず策を講じるべきなのは国産米の供給量を増やすことだ。事実上 50 年以上続く減反政策は、もうやめるしかない。

6/14「老舗米穀店主が見た流通の崩壊」
昨年夏から需給逼迫
私は祖父、父に次ぐ3代目の社長で、近年は農家から250トン、卸売業者から50トンを仕入れ、年間300トンを取り扱ってきた。しかし、2024年3月ごろから卸売業者、小売業者がコメを融通し合う需給調整が停滞するようになった。コメの絶対量が不足し、24年夏ごろからは卸売業者からコメが回ってこなくなり、急激に需給は逼迫した。
これまで大きな価格決定権を持っていた大手スーパーの存在感が薄れ、これまで取引のなかったバイヤーに農家が直接コメを売るケースが急増した。24年産は値段が上がりすぎたため、通常のルートでは買わない業者が増え、従来の流通の秩序も崩れてしまった。
ふるさとの秋 2020 「紅葉の裏磐梯へ」も