「戦後70年」のこの年.

 

2014年12月02日火曜日

「天皇の年頭の”感想”」
安倍首相の言動があまりにも独りよがりで危険なので、良識ある人は眉をひそめ、志なきひとたち(企業家やこの世の利益を収奪している人)の言動を嘆く。そのためこのところ、特に光るのがこの1~2年の天皇・皇后の、教養と良識ある凛とした立ち位置だ。天皇の年頭の感想で「満州事変」について述べたのには、こちらの方がその勇気に驚き、感動すら覚えた。天皇は普通の常識と歴史認識をもって思料したことを述べただけで、特筆すべきことではないのに、それが驚きに思えるほど、世のなかが右傾化しているように思える。

だれでもちょっと立ち止まって考えてみれば、小さい、かわいい子どもたち、孫たちが将来恐ろしい戦争に怖れおののく世を、誰が望むだろうか。戦後70年にあたりよく考えていきたいと思う。

宮内庁のwebsiteに掲載されている「天皇陛下のご感想(新年に当たり)」はこちら
(英文 His Majesty the Emperor’s New Year Thoughts はこちら

              shosoinGyobutu.png                   宮内庁ウェブに掲載されている「正倉院御物」の写真(一部)より
昨年の美智子皇后は、ご自身のお誕生日にちなんで、かなり意識的に「A級戦犯」についてコメントした。こちらも「えっ、何と過激な、勇気あるお言葉!」と驚いた。これは明らかに安倍総理あてたメッセージだった。政治的発言ができないのをご承知で、自分の権限の範囲で、それを逆に利用して憲法とその平和主義の本旨を国民に思い起こしてほしいと、人生を賭けて発言を続けているのだと思う。