2024/07/28 テーマ:「ヨーロッパにおけるユダヤ人の歴史とパレスチナ問題」:講 師:山根 徹也(やまねてつや)国際教養学部・都市社会文化研究科 教授 主 催:横浜市立大学同窓会〔浜大会〕(YCU REUNION)
Index: 概要 Slides YouTube Nexgen 「世界史の窓」
🌻内 容:〈内容〉
現在イスラエルが行なっているガザ侵攻、その背景にあるパレスチナ問題もしくはイスラエル問題を考えるためには、ヨーロッパにおけるユダヤ人の歴史と、国際関係の現代史を知る必要があります。特にドイツに焦点を当てつつそれらのことがらを検討します。(山根 徹也)
〈講師プロフィール〉
東京大学文学部卒、東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。学位:博士(学術)
1999年より専任教員として横浜市立大学に勤務(現在の職位:教授)。
著作:『パンと民衆—19世紀プロイセンにおけるモラル・エコノミー』(山川出版社刊)など。
〈研究テーマ〉
ヨーロッパ近現代史、特にドイツ近現代史。近代市民社会の形成過程において社会構造と統治形態が変化するなかで、民衆がこれにどのように対応したか、
また、支配階層は彼らをどのように統治・統合・管理しようとしたかを、民衆蜂起や祭、社会福祉活動などの分析を通じて研究しています。




























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🌻🌻「世界史の窓」
シオンはパレスチナの古名であり、ユダヤ人の故郷とされている。彼らがローマ時代に離散(ディアスポラ)し、世界中に拡散して暮らすようになったため、19世紀にそれまでの被抑圧民族の中に民族国家の建設を目指す運動(ナショナリズム)が高揚する中にあって、ユダヤ人はその基盤を持てないでいた。ユダヤ人はすでに人種的なアイデンティティはなくなっており、厳密にはユダヤ教徒という共通性のある人々という面が強くなっていたが、中世以来のヨーロッパのキリスト教世界においては、ユダヤ教から改宗しなかった人々が、各地で迫害されていた。特に、ロシアにおける1881年以来のユダヤ人迫害(ポグロム)と、フランスのドレフュス事件にみられる反ユダヤ主義の流行に対し、ユダヤ人の中に、彼らに故郷に帰り祖国を再建しようという思想が芽生えてきた。
