「皇位継承」論, ’24_’25

2024/10/5 何年たっても何の進歩もないこの問題。安倍から石破政権になり「ちょっとは変化の兆しあり?」とみる人もいて、少し話題になっている。もう皇室は不要かなと思うこの頃・・・。

2024.10

西洋型の民主社会とは異質の日本社会

のヴィーラント・ワーグナーさん 面白い!

参院憲法審査会:女性天皇など皇位継承の在り方

3 女性天皇など皇位継承の在り方
 皇位継承については、象徴天皇制にかんがみ、国民の支持が得られ、かつ、日本の歴史や伝統に配慮した制度であるべきことが言われている。憲法は皇位を世襲のものと定めるが、皇位継承については、国会の議決する皇室典範によるものとした。同典範では皇統に属する男系の男子が継承すること等が定められている。この点に関し、女性による皇位継承を認めるか、女性天皇の是非について議論がなされ、

の新憲法起草小委員会の検討(平成17年)においては、女帝問題を含め、皇位継承の資格や継承順位については、皇室典範において規定することが適当であるとしている(自由民主党)、
女性天皇の是非を論ずる際の前提問題として象徴概念の純化を図るべきである、
皇位継承者が男子に限られている皇室典範は改正すべき、
女性天皇賛成が80%という世論調査もあり、そういうものも考えていくべき、
男子誕生のプレッシャーを天皇家に掛けるのは良くない。女性天皇は過去にも存在したし、時間がたってから仕方ないからということではなく、早急に皇室典範を変えるべき、
皇室典範の改正により女性天皇を認めることは可能であり、天皇を男子に限る合理的根拠はなく、女性天皇について内閣が検討することについては賛成である、
など、本憲法調査会では、女性天皇を認めることについて、おおむね共通の認識があった。

 なお、女性天皇の是非の議論は、男女平等など平等原則の適用に加え、人間の尊厳や個人の尊重の問題など基本的人権とも密接な関係を有する。天皇及び皇族の人権について、その地位から一定の制約がなされることは憲法が定める例外であるとされるが、

天皇・ロイヤルファミリーにおいても、特殊性はあっても一人の人間としての人格は基本的に守られるべき
天皇も国民の一人として人権が尊重されるべきことは当然であるが、象徴としての立場を全うするために様々な人権が制限されており、憲法上、特別の存在であることも否めず、いかに折り合いをつけるかという問題になる。ただし、プライバシーなどについては、国民一人一人も思慮を持って臨むべき、
などの意見が出された。

2025/5 President Online 素直で面白い。

<武蔵大学社会学部教授 千田 有紀さん> 衆参両院は各党派の代表者を集めて、安定的な皇位継承や皇族数確保などに関する全体会議を開催。ようやく、これまでの議論のとりまとめ案が提示されそうだ。旧皇族の男系男子を養子に迎える、旧宮家復帰案などが検討されているようだが、現状の皇位継承順位(第1位・秋篠宮さま、第2位・悠仁さま、など)をゆるがせにしないという方針をとりあえず立てたうえで、根本的な問題を次々と先送りしているようにも見え、皇室の将来にはかなりの不安を感じる。

  かつて、保守派の言い分は「神武天皇のY遺伝子を継承されている悠仁さまの、男子継承をないがしろにしてはならない」というものであった。最近は「皇位継承は人気投票ではない」というようになってきている。国民の9割が女性の天皇を、つまりは愛子さまの皇位継承に好意的であるというような調査結果をみれば、いかにも古臭い「Y遺伝子が」という論理では国民を納得させられないと考えたのだろう。

 おそらく“愛子天皇”待望論は、「女性だから皇位継承権がないのはおかしい」「皇位継承者を男系男子に限るという現状の制度は持続可能性に乏しい」といったジェンダー平等や性別をめぐる論争とは、違うところに争点があると思われる。例えば天皇家に、愛子さまが長女として生まれ、その後もしも長男が生まれていたとしたら、「愛子さまを天皇に」という機運は高まるだろうか。私はそうは思わない。いくら愛子さまが優秀であったとしても、そこは男子による皇位の継承が認められるだろう。

 なのに今、これほど愛子さま待望論が盛り上がっているのは、「なぜ天皇家にお子さまがいらっしゃるのに、甥っ子に皇位を継がせなければならないのだろう」という素朴な庶民の感覚による疑問から生まれているのではないか。皇位を卑近な例で考えるのも恐縮であるが、自分の家に優秀な跡取りの娘がいるのに、わざわざ甥っ子に家業を継いでほしいと考えるだろうか。多くの国民は、娘に継がせようと考えるのではないか。  FULL TEXT


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