法学や政治学などの専門家で作る「立憲デモクラシーの会」が3月15日、犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織的犯罪処罰法改正案に反対する声明を発表した。

 同会共同代表の山口二郎法政大教授(政治)や長谷部恭男・早大教授(憲法)、高山佳奈子・京都大教授(刑法)ら5人が都内で記者会見した。

 声明は、人権を制約しかねない刑事罰は必要最小限度にとどめるという原則や、「犯罪行為は既遂の場合に処罰する」といった刑事法の基本原則を揺るがしかねないと指摘。「数の力で無理やり押し通せば、日本の議会制民主主義に対する国民の信頼をますます損なう」と主張している。

 長谷部教授は「立憲主義の観点から、刑事法の基本原理を動かすには十分な理由が必要だが、必要性も合理性も立証されていない」と話した。高山教授は「(批准のために法案が必要と政府が説明する)国際組織犯罪防止条約の目的はマフィア対策。テロ対策という別の目的を結びつけて法案を作るのは、国民を欺く行為だ」と述べた。


 会見出席者の主な発言は次の通り。

■長谷部恭男・早大教授(憲法 「権力行使が最も鋭く現れるのが刑事罰の行使。それを抑制する刑事法の基本原則が揺るがされる。刑事法の原則は憲法の個々の条文の前提であり、そうした根幹が壊されようとしているのは重大な問題だ」

■高山佳奈子・京大教授(刑法) 「処罰範囲は限定されると政府は言うが、『組織的犯罪集団』も『準備行為』も、判例から考えても法文を読んでみても、まったく限定になっていない。また、実際に本当に犯罪対策として有効かも疑問」

山口二郎・法大教授(政治学) 「今の国会は、権力者が野党の質問やメディアの批判に対して説明責任を果たさず、議会の体をなしていない。そんな国会で、憲法上疑義が多く、権力に都合のいい法案を通過させるのは、あり得ない」

■千葉眞・国際基督教大特任教授(政治思想史) 「戦時下の治安維持法を思い起こさせる。簡単に戦前には戻らないという意見もあるが、民主主義や人権の根幹が破壊される危険性がある。監視社会化というリスクを将来に残すという点も心配だ」

■五野井郁夫・高千穂大教授(国際政治学) 「人々が内面で物事を考えて、他人とつながって一緒に何かをする自由を脅かす。民主主義の営みを根幹から揺るがし危険だ。警察が人の内面に踏み込むということは、今まで戦後なかった事態だ」

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5月18日に、国連特別報告者で、「プライバシー権」担当のジョセフ・カナタチ氏(マルタ大教授)が、「プライバシーや表現の自由を制約するおそれがある」として懸念を表明する書簡を安倍晋三首相あてに送った。 「ヤギさんゆうびん」じゃないのに、中身もよく検討もせず「抗議文」を送った政府に対し、カナタッチ氏から厳しい反論が来た。なのに、Abeはサミットで立ち話をした国連事務総長との話を、真相を自分の都合の良いように捻じ曲げて発表した。

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「共謀罪」法案に対する国連からの警告をも無視し突っ走る政府
この法案をめぐっての日本政府の対応を国連特別報告者が批判。
「特別報告者」は、国連人権理事会に任命される独立した立場の専門家だ。国やテーマごとに監視し、理事会に報告する。
国連のプライバシー権に関する特別報告者のジョセフ・ケナタッチ氏が、共謀罪法案についての書簡を5月18日付で安倍晋三首相に送付。
書簡では、同法案がプライバシーや表現の自由を制限するおそれがある、と指摘対象となる277の犯罪にはテロや組織犯罪とは無関係なものがあり、法律が恣意的に適用される危険性への懸念を訴えている。
書簡は、国連人権高等弁務官事務所のホームページで公開された。こちら

日本政府は、この書簡に強い拒否反応を示した。菅義偉官房長官は522日、「一方的に発出された。不適切なもので、外務省を通じて強く抗議を行っている」と述べ、こうも語った。「特別報告者という立場ですけれども、個人の資格で人権状況の調査報告を行う立場であり、国連の立場を反映するものではない」

経過:東京新聞より

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天皇側の反撃? 天皇に「反撃」する権利があるか、反撃できるとして、それが大多数の国民の意見と異なる場合は危険ではないか、など気になる問題はあるにせよ、翻って現政権の態度は、国民統合の象徴である天皇の意志を完全に無視(それは大多数の国民の声を無視すること)し、あろうことか、あたかも自分が天皇であるかのような「もの言い」「態度」を見せるAbeには、多くの国民が辟易しているのは間違いない。日本が危ういかもしれない。
5/23の報道では宮内庁は天皇の「ショック」発言はなかったと反論

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国会議員の与野党合意で何とか法案ができそうな雰囲気だったものが、日本会議などからの横やりなのか右派からの圧力に政権が屈したのか、それとも政権の方がUltra Nationalistsの集まりだからか、合意の核心をはぐらかす「案」がでてきたようだ。長時間かけて作った合意を再協議もなしに変えるなどあってはならないこと。こんなことが平気でいつも起きるのが今の日本だ。
天皇は何も言う権利がない。内閣が天皇の考えを無視し国民の気持ちや意思を無視するとどうなるのだろう?私はそのうち天皇自身が、何らかの形で「何を考えているのか、憲法を守れ」というのではないかと思う。

朝日新聞(4/20)

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(もう少ししたらきっと、困った”時の人”になる)と書いたら、本当にそのようになってきた。幼稚なスピリチュアルなものを信ずる心が、自分の立ち位置をわきまえなければ政治性を帯びることに思いが至らない人には、自分がどんな危険な位置にいるかも認識できないようだ。自分の影響力が増すことの本当の意味を知らず、単純に”自分の価値”が増したのだと勘違いする!ホントにハタ迷惑な人だ。
元北大、現東工大教授中島岳志教授の議論を新聞より転載。

 

安倍昭恵 「家庭内野党」の真実  著:石井妙子(Kindleで購入)

ときに「反原発」「反防潮堤」「反TPP」といった安倍政権とは真逆の意見をいい自ら「家庭内野党」と名乗って見せる。一方で、内閣総理大臣夫人として講演会に出席するなど総理の妻としての顔もしっかり使いこなす日本のファーストレディー・安倍昭恵。
森友学園への関与をめぐって総理夫人は私人か公人かといった問題も話題となっている。
そんな昭恵夫人の奔放な振る舞いの源流を徹底取材。

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