Haiku Poem, 2025 June.-Dec.

フスマウツギ

Haiku Poem, 2025 Jan.-May.      ✿ 二十四節気(にじゅうしせっき)

<夏の季語> 夏の季語(きごさい時記) 夏(なつ)三夏 natu【子季語】 
三夏九夏、炎帝、朱夏
【解説】
立夏から立秋の前日までの約三ヶ月間の季節をいう。気象学では夏至から秋分まで。四季の中で最も暑く日差しが強いのが特徴。三夏とは爽やかな暑さの初夏、梅雨どきの蒸し暑さの仲夏、炎暑の晩夏をいう。九夏は夏九十日間のことをいう。

初夏の季語 自然や天候
青葉 新緑 若葉 風薫る 麦秋 早苗 夏燕 蝸牛(かたつむり)夏蝶(なつちょう)青蛙(あおがえる) 風物詩 田植え 初鰹 衣替え 麦飯  時候  立夏 小満 梅雨入り

二十四節気(にじゅうしせっき)

立夏(りっか) 4月節 5月5日頃
小満(しょうまん) 4月中 5月21日頃
芒種(ぼうしゅ) 5月節 6月6日頃
夏至(げし) 5月中 6月21日頃
小暑(しょうしょ) 6月節 7月7日頃
大暑(たいしょ) 6月中 7月23日頃
立秋(りっしゅう) 7月節 8月8日頃
処暑(しょしょ) 7月中 8月23日頃
白露(はくろ) 8月節 9月8日頃
秋分(しゅうぶん) 8月中 9月23日頃


🍂 秋の句  

<柿、林檎、棗、稲刈り、芋煮会、夜なべ、菊人形、木犀、芙蓉>

      柿干してけふの独り居雲もなし
水原秋櫻子  完璧なあをぞら柿を干し終へて
佐藤郁良   吊し柿山窪の日は翳りがち
松村昌弘   山国や星のなかなる吊し柿
木内彰志   半日の陽を大切に吊し柿
甲斐遊糸   甘干に軒も余さず詩仙堂
松瀬青々   軍鶏籠を日向にうつし柿簾

世の中は稲刈る頃か草の庵  芭  蕉
稲刈れば小草に秋の日のあたる  蕪  村
立山に初雪降れり稲を刈る    前田普羅
稲刈のたけなはにして野はしづか  軽部烏頭子
稲刈つて飛鳥の道のさびしさよ

      夜なべしにとんとんあがる二階かな
森川暁水   同じ櫛ばかりを作る夜なべかな
森田 峠   暗闇の先に海ある夜なべかな
伊沢 惠   飢ゑすこしありてはかどる夜なべかな
鷹羽狩行   さびしくて夜なべはかどりをりにけり
山田弘子   夜業人に調帯たわたわたわたわす
阿波野青畝   最終の校正といふ夜業かな

      菊人形たましひのなき匂かな
渡辺水巴   菊人形小町世にふる眺めして
百合山羽公   菊人形足元に灯を賜りし
森川光郎   菊人形胸もと花のやや混みて
福永耕二   菊人形武士の匂ふはあはれなり
鈴木鷹夫   菊人形恥ぢらふ袖のまだ蕾
沢田早苗   落城の姫に菊師のかしづけり

芋煮会寺の大鍋借りて来ぬ
細谷鳩舎   初めより傾く鍋や芋煮会
森田 峠   芋煮会風にさからふかまど口
青柳志解樹  蔵王より日照雨走れり芋煮会
荏原京子   蔵王嶺の晴れて始まる芋煮会
高橋悦男   芋煮会誰も山河の晴を言ひ
大畑善昭   月山を指呼に車座芋煮会

       木犀をみごもるまでに深く吸ふ
文挾夫佐恵   木犀の匂の中ですれ違ふ
後藤比奈夫   木犀やしづかに昼夜入れかはる

       木犀の香や外燈の圏外に
鈴木蚊都夫   おのが香にむせび木犀花こぼす
崎武義     匂はねばもう木犀を忘れたる
金田咲子   木犀や同棲二年目の畳
柳克弘    金木犀風の行手に石の塀
沢木欣一   この路地の金木犀も了りけり

道のべの木槿は馬にくはれけり   芭  蕉  
掃きながら木槿に人のかくれけり  波多野爽波  
木槿垣とぼしき花となりゆくも   島谷征良  
墓地越しに街裏見ゆる花木槿    富田木歩  
老後とは死ぬまでの日々花木槿   草間時彦  
一日のまた夕暮や花木槿      山西雅子  
町中や雨やんでゐる白木槿

芙蓉さく今朝一天に雲もなし   紫  暁  
反橋の小さく見ゆる芙蓉かな   夏目漱石  
物かげに芙蓉は花をしまひたる  高浜虚子  
美しき芙蓉の虫を爪はじき    後藤夜半  
おもかげのうするゝ芙蓉ひらきけり

芙蓉咲く風の行方の観世音 桂   樟蹊子  
箸つかふやすらぎ雨の芙蓉かな   大木あまり  
朝な梳く母の切髪花芙蓉      杉田久女  
やや水のやさしさもどる花芙蓉   能村登四郎  
白芙蓉朝も夕も同じ空       阿部みどり女  
白芙蓉暁けの明星らん〳〵と     川端茅舎

里古りて柿の木持たぬ家もなし  芭  蕉 
別るるや柿喰ひながら坂の上   惟  然  
寂しさの嵯峨より出たる熟柿かな 支  考  
柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺   正岡子規  
よろ〳〵と棹がのぼりて柿挟む   高浜虚子

星空へ店より林檎あふれをり    橋本多佳子  
空は太初の青さ妻より林檎うく   中村草田男  
刃を入るる隙なく林檎紅潮す    野澤節子  
母が割るかすかながらも林檎の音  飯田龍太  
岩木嶺やどこに立ちても林檎の香 加藤憲曠  
もぐときの林檎の重さ指先に    稲畑汀子  
林檎もぎ空にさざなみ立たせけり  村上喜代子  
林檎一つ投げ合ひ明日別るるか   能村研三  
制服に林檎を磨き飽かぬかな    林  桂  
父と呼びたき番人が棲む林檎園  寺山修司

ふるさとや昨日は棗ふところに  長谷川双魚  
朝風の棗はひかるばかりなり   川島彷徨子  
なつめの実青空のまま忘れらる  友岡子郷

🌸6月  

◆ 綿菓子のような雲浮き梅雨明けり
◆ 風そよぐ庭に揺れるや雀草(カタバミの別名)
◆ 山の端の叢分けてすずめ草(玉鬘、撫子)

 🌤10月

◆ 杖を友に歩く舗道に秋桜
◆ 海沿いの舗道にコスモス群れて咲き
◆ 並び咲くコスモス追いつ散歩かな

9/28 三崎にて

◆ 二十余の階の上あかね雲 ⇒ 二十余の階の上雲(湘舎先生)
◆ 階段の道にブーゲンビレア燃ゆ

🌾稲穂揺れる故郷を思って

10/19 remembering my days there 70 years ago
◆ びうびうと黄金の稲穂揺らす風  
◆ 七迫の山裾広き稲穂かな
◆ 遠き日の豊かに長き秋の暮

◆ 菊人形   

🌙11月 


綿菓子のような雲浮き梅雨明けり
◆ 風そよぐ庭に揺れるや雀草(カタバミの別名)
◆ 山の端の叢分けてすずめ草(玉鬘、撫子)


「秋草」「秋草(あきくさ)」は日本の俳句や短歌で用いられる季語の一つで、秋を象徴する言葉です。秋に咲く草花の総称として使われ、特に萩(はぎ)、女郎花(おみなえし)、尾花(すすき)、撫子(なでしこ)、藤袴(ふじばかま)、桔梗(ききょう)など、いわゆる「秋の七草」が含まれます。俳句などでは、単に「秋草」といえば秋全般を感じさせる柔らかな響きを持つ季語として使われることが多いです。

「水澄む」秋の季語です。秋の空気が澄んでくると、川や池などの水が透明度を増し、澄んだ様子を「水澄む」と表現します。秋特有の清涼感や静けさを表す美しい季語ですね。視覚的な美しさとともに、秋の澄んだ空気感も感じさせる言葉です。たとえば、水澄むや 岩のあいだに 影を置く のように、静けさや透明感を詠むことが多いです。

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